電気自動車と軽自動車のリース、月額が同じなら10年でどう違う?差額50万円超の試算
「EVリースの月額が軽自動車と同じくらいになってきた」という声が増えています。月々の支払いが同じなら、10年間では総コストにどれだけ差が出るのか?
結論:補助金と電気代節約を含めると、EVリースは軽自動車リースより10年間で50〜80万円安くなるケースがあります。ただし、走行距離が少ない場合は逆転します。
前提:比較する条件
| 項目 | EVリース(コンパクトEV) | 軽自動車リース |
|---|---|---|
| 対象車種イメージ | 日産サクラ・三菱eKクロスEV相当 | ホンダN-BOX・スズキスペーシア相当 |
| リース月額 | 約3.5万円(補助金込み) | 約2.8〜3.2万円 |
| 契約期間 | 5年×2回(10年) | 5年×2回(10年) |
| 年間走行距離 | 1万2,000km | 1万2,000km |
※リース月額はオープンカーリース(残価あり)の目安です。フルメンテプランや車種によって異なります。
10年間の総コスト試算
EVリース(10年間)
| 費用項目 | 5年×2回の合計 |
|---|---|
| リース月額(3.5万円×120回) | 420万円 |
| 補助金効果(月額に反映済み) | 含む |
| 充電設備工事費(自宅設置) | 10〜15万円(初回のみ) |
| 電気代(年間約2.5万円×10年) | 約25万円 |
| メンテナンス費用(フルメンテ込み) | リース月額に含む |
| 10年間合計 | 約455〜460万円 |
軽自動車リース(10年間)
| 費用項目 | 5年×2回の合計 |
|---|---|
| リース月額(3.0万円×120回) | 360万円 |
| ガソリン代(年間約12万円×10年) | 約120万円 |
| メンテナンス費用(フルメンテ込み) | リース月額に含む |
| 10年間合計 | 約480万円 |
ガソリン代の目安:年間1万2,000km走行・燃費18km/L・ガソリン170円/Lで試算。
差額の比較
| EVリース | 軽自動車リース | |
|---|---|---|
| 10年間の総コスト | 約455〜460万円 | 約480万円 |
| 差額 | EVの方が約20〜25万円安い | ― |
月額でEVが軽より高い場合でも、ガソリン代の節約分で逆転するケースがあります。さらに以下の条件が重なると、差額がさらに広がります。
EVが有利になる3つの条件
条件① 年間走行距離が多い(1万5,000km以上)
走行距離が増えるほどガソリン代との差が広がります。
| 年間走行距離 | ガソリン代/年(軽) | 電気代/年(EV) | 年間差 |
|---|---|---|---|
| 1万km | 約9.4万円 | 約2.1万円 | 約7万円 |
| 1万5,000km | 約14.2万円 | 約3.2万円 | 約11万円 |
| 2万km | 約18.9万円 | 約4.3万円 | 約14.6万円 |
年2万km走る場合、燃料費だけで10年間に約146万円の差が出ます。
条件② 国の補助金が適用される
EVリースでは、リース会社が国の補助金(クリーンエネルギー自動車補助金)を活用し、月額に反映させているサービスがあります。2026年度の補助金目安は対象EV軽自動車で55〜65万円程度。これをリース期間(5年)で割ると、月々約1万円の実質値引き効果があります。
条件③ 自宅で充電できる環境がある
マンション・賃貸では充電設備が使えないケースがあります。外部の急速充電スタンドを多用すると電気代が割高になるため、自宅充電が前提の試算です。
軽自動車リースが有利になるケース
EVリースが必ずしも得とは限りません。以下の条件では軽自動車リースのほうが総コストが低くなります。
- 年間走行距離が8,000km未満:燃料費節約の恩恵が少なく、EVの月額差を吸収できない
- 自宅に充電設備がない:工事費+外部充電コストで優位性が薄れる
- 遠出が多い(長距離が頻繁):EVの航続距離不足で急速充電が増え、時間・費用ともにコスト増
- リース会社が補助金を反映していない:月額が割高になる
EVリース月額の相場(2026年版)
EVリースの月額は補助金適用の有無やリース会社によって差があります。
| プラン | 月額目安 | 補助金対応 | 走行距離制限 |
|---|---|---|---|
| オープンエンドリース(残価あり) | 3〜4万円 | 会社による | 1,000〜1,500km/月 |
| クローズドエンドリース(定額) | 3.5〜5万円 | 含む場合あり | 1,000km/月前後 |
| フルメンテプラン | 4〜5.5万円 | 含む場合あり | プランによる |
軽自動車EVでは、月額3万円台から乗り出せるプランも増えています。複数社から見積もりを比較することで、条件に合った選択ができます。
10年間で損しないためのチェックポイント
EVリースを検討する前に以下を確認しましょう:
- 月額に補助金が反映されているか → 反映済みと非反映では月1万円以上差が出ることも
- 走行距離制限を超えないか → EVは走行距離超過で追加費用が発生
- 自宅充電の設置が可能か → 賃貸・集合住宅は管理会社への確認が必要
- バッテリー保証の範囲は何年か → 10年リースなら保証期間をリース会社に確認
- 契約満了後の選択肢 → 返却のみか、乗り換えが可能か確認する
カーリース全般で契約前に確認すべき項目は「カーリースの契約書で必ず確認すべき7つの項目」もあわせてご覧ください。
まとめ
| 比較ポイント | EVリース | 軽自動車リース |
|---|---|---|
| 月額(目安) | 3〜3.5万円 | 2.8〜3.2万円 |
| 10年間燃料費 | 約25万円 | 約120万円 |
| 10年間合計 | 約455〜460万円 | 約480万円 |
| 有利な走行距離 | 年1万km以上 | 年8,000km未満 |
月額が同程度なら、年間1万km以上走る人はEVリースの方が10年間で20〜50万円安くなる可能性があります。 ただし補助金の有無・充電環境・走行パターンによって大きく変わるため、試算した上で判断することが重要です。
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本記事の試算はあくまで目安です。リース月額・補助金額・電気代・ガソリン代は時期や条件によって異なります。実際の見積もりは各リース会社にご確認ください。